過去のご相談と解決例 ケース4
<ご相談内容>
「大きな事故で父を亡くしました。・・・が、父は当然何も言葉を交わすこともないまま亡くなりました。
けれど、それから、家の中で今までは無かった、何かの気配がしたり、音がしたりします。父が何かを伝えたいのでは?と心配なのです。」
ご相談者のお父様が巻き込まれた事故は大きな事故で、数名の方が命を落とされ、全国紙でも、テレビ等のニュースでも、大きく取り上げられていましたので、私も事故のことはよく知っていました。
<原因>
帰宅途中、不幸にも命を落とされたお父様を失って、ご家族は本当に痛々しく、伺ったお宅の中の隅々に悲しみが満ちているようでした。
さて、ご相談者の心配は、正解でした。
居間のある場所(そこはお父様がいつも座っていらした場所でした)に、お父様は静かに座っていらっしゃり、私を見ると、静かに頭を下げてくださいました。
「お伝えさせて頂きますから、どうぞおっしゃって下さい。私は今ここでお聞きしたことは、絶対にもらしませんから、ご安心下さいませね。」
そう言う私に、ひとつ大きくうなずかれてから、ポツリポツリを言葉を出されたのです。
奥様への生前の感謝、そして預金などのしまってある場所、ご相談者とそのご兄弟には、それぞれに言葉がありました。
奥様が確認すると、その場所から大切なものが数々出て来ました。
皆さんが、それぞれにお父様からの伝言を受け取ることができました。
気配やラップ音は、お父様が、自分はここに居ると伝えようとしたものでした。
<解決方法>
この場合は、基本的に、故人の言葉を私が聞き取ってお伝えすることが全てでした。
お父様には、ご安心して、仏様の足元へまず、旅立って頂くようお願いし、お見送りさせていただきました。
頼りがいのある、少し頑固なご主人からの本音の伝言を聞かれた奥様の涙が、今も私の心に焼き付いています。
大切な人を失ったとき、言葉を交わせないまま別れをしてしまったとき、逝く人も残された人も、心の残り。どうだったのかしら?と想う心は切ないですね。
身体を失うことで、言葉で伝えることが困難になる。
私が交流の橋渡しのお手伝いをさせて頂けて幸いでした。
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